雨森農園秘伝の、受け継がれる栽培技術

突然ですが、皆さんは芍薬の花を大きくする決め手はなんだと思いますか？
肥料や水やりのの仕方、土作りと答える方もいらっしゃるでしょう。
正解は、、、

株(苗)の大きさです。

当然、肥料や水やりの仕方、土作りもとても大事な要素ですので間違いではないですよ(笑)

株(苗)ってなに？

と思われた方が多いと思います。

実は、芍薬は宿根草(しゅっこんそう)と言って、冬の寒い時期は枯れてしまいますが、根っこは生きており春の暖かい時期になると再び芽を出す植物なんです。

その根っこの部分が芍薬の「株」と呼ばれます！

(冬になって枯れた芍薬　地下の株は生きています)

芍薬の株は地中で生きている訳ですから、毎年養分を吸収して多きくなっていきます。

つまり、芍薬の株が大きければ大きいほど、その株から咲く花も大きくなるというわけです。

当然、水やりや肥料を毎年ちゃんと与えないと株は大きくなってくれません。

雨森農園では祖父の代から芍薬栽培が続いており栽培年数は30年を越す大株ばかり。

そんな大きな株から収穫する芍薬は、あなたが今まで見た事ないほど大きな花を咲かせてくれるんです。

雨森農園では一つの茎に対して花は一輪だけと決めています。
芍薬は大きくなる途中で、脇芽と言って小さな蕾が沢山付くのですが、一番大きい蕾だけを残して後は全て取り除きます。

余分な脇芽を早めに取り除くことにより、栄養分が全て一輪だけに集中し、更に大きな花を咲かせてくれるようになります。

一つ一つ小さな蕾を摘み取ることはとても大変な作業で労力が掛かりますが、それでも蕾の大きい芍薬を作る為に欠かせない大事な作業です。

大きな芍薬を作るうえでやはり、土作りは欠かせません。
土作りは毎年試行錯誤を重ね、どんな土が良いのか研究していましたが、、、。
株を毎年多きくする為に近年、雨森農園ではある工夫をするようになりました。

雨森農園では良い土作りをする為に土の専門家に協力してもらっているんです。

先程ご説明したように、芍薬の株は地中で大きくなるのですが、土の中に大きな石や岩があると生育が悪くなってしまいます。

そこで当園は、土を専門に作っている業者から「通し土」といって機械で選別された目合の細かな土だけを購入しています。

さらにバーク堆肥や牛糞堆肥を雨森農園独自のブレンドで調合してもらい、よりふかふかで栄養が沢山入った芍薬専用の土が完成しました。

自前で土作りをするのにはどうしても限界があります。
土の専門家に協力してもらうことで、今までのノウハウを詰め込んだ雨森農園オリジナルの土を作れるようになり、芍薬の生育も良くなりました。

収穫は一番神経を使う大変な作業です。
お客様にお届けする大事な花束。一本一本が品質の高い芍薬でなければ、幸せをお届けすることはできないからです。

日が出てくると蕾が一斉に咲き始めるので、朝の限られた時間でしか、収穫作業はできません。

丁寧さとスピードが求められる作業で、一本一本蕾の硬さや大きさを見てお客様にお届けできる花か、瞬時に判断します。

蕾が硬すぎたりすると、咲くまでに時間がかかってしまい、逆に開きすぎていると発送中に花びらが開いてしまったりします。

ベストな状態を見極めて収穫するのは、慣れていないと全く作業が進みません。

早朝に収穫した芍薬はすぐに選別作業を行います。

選別作業を行うのはその道30年の大ベテラン(祖母)です。(笑)

祖父が立ち上げた観光農園を一緒にそばで支え続けてきた祖母。
開園当初から、芍薬切花のラッピング作業をほぼ一人で行っています。

その速さは圧巻です。
良い芍薬だけを瞬時に見極め、あっという間にきれいな花束をいくつも作ってしまいます。

芍薬は収穫してからすぐに、鮮度が落ちてしまう植物です。
なるべく鮮度を落とさない為に直射日光を避け、保冷庫の中に入れて管理します。
こうすることで鮮度を維持し、花が咲くのを遅らせることができます。

いかがでしたか？

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